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ごてお の ひとり言!!! エピソード 12
残念です・・・
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ごておのひとり言!
つい先日ですが、富士重工が2009年以降段階的に軽自動車の、生産から撤退すると
言う発表が有りました。今後は、ダイハツからOEM供給を受けるとも発表されました。

今の若い方は、富士重工のスバル車といえば「インプレッサ」「レガシィ」「フォレスター」と言う
乗用車を思い浮かべると思いますが・・・
しかし、自分は「スバル」と聞くと如何しても軽自動車と言うイメージが強いのです。
年が分かりますね・・・、「サンバー」「レックス」「ドミンゴ」などなど・・・

そして、スバルと言えばこの車は絶対に外せない車が有ります、1958年に発売された
「スバル360」と言う軽自動車です、「スバル」と言うブランドで初めて市販された車です。
私は、この車こそ「名車で、最高傑作車」と言える車だと思います。

この360は、今では当たり前と成った「マイカー」、「ファミリーカー」という言葉を世の中に
広めた車です、確かに国産乗用車1号はトヨタの「クラウン」ですが、とても当時の庶民が
買える値段では有りませんでした。

そんな中、戦後財閥解体でバラバラになった中島飛行機等の数社が集まり富士重工業を
設立して、乗用車開発を始めました。
当初は、1500ccの乗用車を試作して試験的にある会社で使用してもらったらしいのですが諸事情により、量産される事は無かったそうです。

そこで、250ccスクーターのエンジンラインを流用して作れる、356ccエンジンを生産してそのエンジンを使った軽自動車の開発をスタートさせました、1955年の事です。

その開発コンセプトは、大人4人が乗って、普通に走れて、悪路も走行出来て(当時は道路の舗装が悪かったり、未舗装の所も沢山あったそうです。)、しかも最高速は80Km
言うとんでも無い物でした。

開発は難航を極めたそうです、詳しい事は別の機会にするとしてかいつまんで書きます。
なんせ、当時の350cc級のエンジンは15PSしか有りません、そんなエンジンを使って
大人4人を乗せて走ろうと考えたのですから、ボディーは徹底した軽量化が図られ、各部分
でグラム単位での軽量化が指示されたそうです。

今でこそ当たり前ですが、0,6oの鋼鈑を使ったり、フルモノコックボディーを採用したりと
当時としては最新の技術を取り入れた構造に成っています。
ルーフの部分には、FRP、リヤガラスはアクリルを用いる事もしています。
そのかいが有って、乾燥重量385kgと言う驚異的な重量を実現しました。
この軽量なボディーのお陰で、最高速83kmをマークしたそうです。

しかし、360と言えばやはりあの形ですよね何ともいえない、あいきょうの有る丸い形、正に
「てんとう虫」と言うのがピッタリの形でした、当時は、フォルクスワーゲンやポルシェを真似したんだと言う人もいたそうですが、真相はまったく別で、あの形はなるべくして成った、全ての条件を満たした究極の形が、あの形だったそうです。

発売当時、ヨーロッパで有名な自動車雑誌で賞賛されたそうですし、どこかの美術館で
日本車として唯一展示されたとか、それは車としてではなく芸術作品としてだそうです。

正直、「スバル360」の事を書こうとすると膨大なページが必要なので、ここら辺にしておきます、いつか詳しく紹介できると良いなと思っています。

そんな、自分にとっても特別な車「スバル360」を作った富士重工が軽自動車生産から
撤退すると言うニュースは、残念でなりません、今風に言えば老舗ですから・・・

自分が免許を取った時、当時働いていた会社にスバルの「レックス」と言う軽自動車が有りました、これで良く運転の練習をしました、半クラの使い方、車庫入れ、坂道発進・・・
夏に成ってクーラーを入れると途端に走らなくなるなど、本当に懐かしいです。

今では、スバルの車を所有して20年が過ぎました、人とは違う車が良いな〜そんな想いから初代「レガシィ」を購入して、3代目「レガシィ」と乗りついで来ました、このレガシィにも
360を開発した人たちの、思いや、情熱が受け継がれているのかな〜と思うと、軽自動車
から撤退と言う残念な気持ちも少しはやわらぎます。

時代が変わり、乗る人のニーズが代わり、それは作る人の考えも変えてしまう、ちょっと勿体無い気がするのは、自分だけでしょうか?。
でも最後に、「スバル360」と言う車を作ってくれた事に感謝いたします、この車は沢山の人の、「夢と希望」を載せて日本全国を疾走しました、自分のように実際に乗ったことが無い人間にまで、素敵な夢を運んで着てくれました、まさに幸せを運ぶ「てんとう虫」ですね。

            富士重工さん、ありがとうございました。